よくある悩みと解決方法
多忙
ICUは、24時間体制で重篤患者を受け入れて治療をおこないます。急変した場合には迅速な対応が求められます。一般病棟よりも1人の看護師が担当する患者さんは少ないですが、業務内容は多く、常に観察をしなければならず、異常の早期発見にも努めなければなりません。常に思考を働かせていなければならず、身体的な疲労はもちろんですが、精神的にも疲れがたまりやすい仕事です。
プレッシャー
ICUでは1つのミスで患者さんの退院が遅れるだけでなく、命の危険性が高まります。他のスタッフとの情報共有不足などは引き継ぎのときに起こりやすいものです。カルテだけでなく口頭でも最新の情報を正確に共有しなくてはなりません。また、急変を起こした患者さんは小さなミスでも死に至ることがあります。患者さんの監視、観察はICU看護師の役割です。毎日プレッシャーのかかる状況が普通なのです。
覚える知識が多い
ICUにある特殊な医療機器の操作や管理のやり方、他の医療スタッフとの情報共有のやり方、各治療法における介助方法など、たくさんのことを覚えなければなりません。緊急性が高い患者さんが常に待機しているので先輩看護師から丁寧な指導を受ける時間が少なくなりがちです。新人の頃は特に忙しくストレスが溜まる一方です。最低限の知識を習得しても学ぶべきスキルが多いので、日々勉強し続けなくてはなりません。
死と向かい合うことが多い
ICUでは患者さんが亡くなることも珍しくありません。患者さんのご家族だけでなく、看護をしてきた看護師にとっても辛いことです。特に新人看護師にとって担当した患者さんの死はストレスが大きいでしょう。人間は慣れる生き物なので、何度も経験していればある程度は人の死にも慣れてくるものです。ICU勤務が長くなればなるほど人の死に慣れてきてストレスは減っていきますが、慣れることへの葛藤もうまれてきます。ICUでは人の生死から逃げることはできないでしょう。
患者さんやご家族との対応が難しい
ICUでは人工呼吸器を装着していたり鎮静されていたりして意思疎通が難しいことが少なくありません。また、ご家族にとって多くの医療機器が装着されている姿はショッキングです。面会時間も制限がありますので不安を抱え込みがちになります。こうした状況で患者さんやご家族に安心してもらうのは難しく、自分が発する発言には大きな責任があります。気を使うことも多くICU看護師にとって大きな精神的負担となります。
以上のようにストレスの蓄積度は一般病棟以上と言えますので、患者の看護業務だけでなく、自身のストレス管理もしっかりおこなっていきましょう。
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